この特徴的なデザインを生み出すために、ボストンクラブの2つ目のブランド“ジャポニスム”で使用される“トロガミド”という素材を使用することで完成される。
このトロガミドの最大の特徴は“軽さ”。NORUTは厚切りの素材で作ることで、この独特な雰囲気を生み出しているのだが、ここまでぶ厚くすれば当然“重さ”の問題が出てくる。印象的ながらもかけやすい、その条件に見事マッチするのがトロガミドなのだ。フラットなカッティング、厚切りのフレーム素材、そしてマット感のある質感、そして重さを感じさせるデザインなのに、かけると驚きの軽さでいい意味で見事に裏切られる。

もう一つ、かけ心地を生み出す仕掛けはオリジナルで開発された丁番の仕様。当たり前に使われてきている“丁番”の作りに、なぜ今まで全く同じ形状で作り続けられているのか、もっと他にやり方は無いのか。 既存のメガネに疑問を投げかけ生み出されたのが、NORUTの新丁番の機構である。 バネが入っているわけではないが、開閉すると程よく開きを後押しする構造になっていて、開閉するのがとても気持ちよく感じられる。

NORUTの個性あるデザインはまだ始まったばかり。今までにない、新たな可能性を生み出すブランドとして、デザイナーの影山氏のデザインや発想を楽しみに注目していきたいブランドである。